シーソー
「なあ藤原、キスしていいか?」
「な、んでそんなこと聞くんですか」
「このまえいきなりすんなって怒ったのおまえじゃん」
「う…っ」
「なあ、いい?」
「ど、どうぞ」
じゃあ遠慮なく、そう言った割に啓介は
ゆっくり押し付けたり唇で挟んだり、触れるだけの
軽いキスを繰り返す。
くすぐったくてじれったくて、…物足りない。
「啓介さん」
「ん?」
「オレも…していい、ですか?」
「どうぞ?」
余裕ありげに笑顔を見せる啓介に一泡吹かせたくなった。
じゃあ遠慮なく、そう言って啓介の両頬を包んで引き寄せ、
膝の上にまたがると噛みつくようにキスをした。
2012-12-09
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